笑い話
2017年11月27日
江戸の小咄
=江戸の小咄=
盗人を捕らえ、死刑を執行しようとした。
「ま、ま、待ってくせぇ。」
「全く、何が、くさいと言うのだ!」
「お御足が・・違うつうの!」」
「一体、何が言いたいのだ。」
「えんまに会う前に、じ、辞世の歌をよみてぇんでさ。」
「お前などが、歌など詠めるのか?まあ良い、やれ!」
「へぇ、あんがと。どぶ川や〜」」
「何ッ、どぶ川?それが匂うのか!くさ〜ッ!」。
「き、岸の小石は尽きるとも 世に盗人の種は尽きまあじ!」
「はてな、どこかで聞いた歌だな?」
「無い頭を絞り、作りやした。」
「あーっ!五右衛門ではないか!ウソつきめ、死刑だ!」
「いて!これが、この。ぬ、盗み納めで、地獄行き。」
「う、巧い!死ぬ前に座布団やれ!」
江戸小咄5
jizousan at 15:36|Permalink│Comments(3)
2017年11月14日
江戸の笑い
=江戸の小咄=
隣の親父が大病であわやである。
隣には3人の子どもが有った。
「譲り金の事だがな、ハアハア・・・」
「おとっさん、気を強く持ちな。大丈夫だよ。」
「惣領の金兵衛にはな、金百両・・・ハアハア。」
「気にしないでよ、そんな事・・・」
「次男、三男に2百両・・・ハアハア。」
「なに、それ?」
「ハアハア・・・ひゃっきんじゃぁ。」
「百均?」
「バ、バーカ・・・ハアハア。借り金じゃ」
「さ、さよなら・・・」
「というのは、冗談じゃ・・・ワハアハア。」
「・・・???」
江戸小咄4
jizousan at 16:33|Permalink│Comments(5)
2017年10月31日
江戸の笑い
=江戸の小咄=
「おとう、銭おくれ。」
「ちょっと、いそがしい、何だ!」
「あめ細工が来たんだ。」
「そのまま、外で遊んでろ、ほら3文。」
「おっとう、これ見ろ。キレイだろ!」
「なんだ?小鳥か?熊か?」
「うんにゃ、おら、あね様を買ったぞ!」
「何だと?おめぇ、女の子か?」
「・・・。」
「全く、おめぇも好きな奴だなぁ?」
「あい、あんたに似たのさ。」
「・・・。」
江戸小咄3
jizousan at 12:13|Permalink│Comments(9)
2017年10月11日
江戸の小咄
=江戸の小咄=
「ね、ねぇ、ねエ!聞いてくれなのだ。」
「ちょっと、いそがしい、何だ!」
「おらの旦那、なのだ。」
「なんだ、神田のうすのろ大明神?」
「おらをな、おらを一日中な。」
「オナラを?」
「もおー!順番が違うのだ、おらなのだ!」
「何だ?へでもない話か?」
「・・・。」
江戸小咄2
jizousan at 11:13|Permalink│Comments(21)
2015年03月12日
江戸の小咄
傘張り浪人の所へ、つけを払ってもらいに行く。
「えー、米屋でございますが。」
「いま、主人は留守ですが?」
米屋は障子の穴から中をのぞく。
「全く、もう。そこに、いるじゃないですか。」
浪人、目をドングリ眼にして障子を睨みつけた。
そして、障子の穴をふさいだ。
「おーら、これでも見えるか、このーッ!」
「見えまへん。」
「じゃ、留守だ!」
「・・・?」
笑い話・小話・小咄・306
jizousan at 11:32|Permalink│Comments(10)