江戸の小咄

2013年06月13日

笑い話



夏の夕方、門の前に水を打っている所へ、

感じの良い年増が気取って歩いてくる。

打ちかかった手桶を左に振り回し、水を撒こうとした。

そこへちょうど綺麗な振袖が通る。

ヤバいと思い、振り向き水を撒こうとした所、

ちょうど武士のお内儀が通る。

危ないと、振った桶を、自分の頭へざんぶり。

三方から、「にゃはは、うはは、がはは。」。

「はーっ、は。」






笑い話・小咄・小話・笑話・230

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2013年04月09日

笑い話



「お庭に煙草が生えているのが見えますが。」

「えっ、何ですか?」

「タバコが生えてますけど、植えましたか?」

「いや、そんな事は有りませんよ。」

「不思議ですな?」

「ああ、掃除の時、吸い殻でも、落としたんですよ。きっと。」

「じゃ、あそこに生えている豆は、納豆でも落としたの?」

「なんと、鋭い。」

「だはは、あんたの脳にはペンペン草が!」

「何か、いいましたか?」、

「あんたの脳は、唐(から、中国)からのカラ芋(サツマイモ)?」

「えっ、栗よりうまい?褒めてくれて、アリガト!」

「・・・」






笑い話・小話・小咄・江戸の笑い・206

jizousan at 22:42|PermalinkComments(14)TrackBack(0)

2013年04月05日

笑い話



「全く、伊勢出身の商人は、がめちいな。伊勢完め!」

「どうしたの、お前さん?」

「あいつの所へ行って、ご馳走して貰った事がない。」

「あら、内でも大した事、してないわよ。」

「明日、あいつの所へ寄る用事がある。」

「大人げないことは、止めてね、あんた。」

伊勢完で案内を頼むと、主人が恵比寿顔で出て来た。

「随分ご無沙汰ですな。今か今かと待ってました。」

「お互い忙しい身では、なかなか。」

「やっときていただいた。何か、差し上げたいが。」

伊勢完女房それを聞き、

「ああ、なんぞ馳走を差し上げたいが。」

「が、どうしたのだ?」

「時化(しけ)続きで、良い魚がないんですよ。」

「どうぞ、お構いなく。もう帰ります。ハイ。」

と腰を上げると、表から、かつお、かつをと魚屋の声がする。

「あんな、うそばっかり・・・、おとといおいで!」

と、雑巾を絞った水を、魚屋にぶっかけた。

「てやんでぇ、いつもいつもシケやがって!」

「・・・、・・・」






笑い話・小話・小咄・江戸の笑い・204

jizousan at 12:38|PermalinkComments(18)TrackBack(0)

2013年03月24日

笑い話



「あんたとこの猫が子を産んだと聞きやした。」

「早耳ですの。」

「うちの娘に、一匹下され。」

「そういう事なら、すぐ差し上げる。ちょっと待って下され。」

すぐに、慌てたように、子猫を懐に入れてきた。

「さぁ、上げましょう。」

と取り出せば、娘手に取り

「もうし、この猫はあまりにも汚い、どうか綺麗なのを下され。」

「折角、もってきたから、まぁ、それを飼いなされ。」

「うーん・・・」

「追っ付け、綺麗なよそゆき猫をあげるほどに。」

「そう?」

「そのニャンコは、ふだん猫にしなはれ。」

「フー、ニャン、ニャン!」

「・・・???」

「バリバリ。」

「ぎゃーあ、かんべん?」

「フー!ニャンニャン!」

「わあった、わあったというに!」

「では、ごきげんよう。」

「・・・???。」






笑い話・小話・江戸の笑い・小咄・199

jizousan at 11:00|PermalinkComments(16)TrackBack(0)

2013年03月14日

小咄



兄弟を呼び、親父が説教をする。

「兄はとかく人の着物、財布、キセル、何を見ても値踏みする。

 悪いクセじゃ。ハタで聞いていて、ハラハラする。」>

長男、頭を垂れ、おとなしく聞いている。

「弟はダジャレばかり言って、場を気にしない。

 えらい人の前でも、大事な商談の最中にもダジャレ。

 本当に悪いクセだ。二人とも、治せ、分かったか!」>

と意見すれば、兄は手をつき、

「有難い、ご教訓。たった今まで、ぼんくらで

 気づきませんでした。思召し、身にしみました。」

「そうか、そうか。」

「ことわざにも、ご意見五両、かんにん十両と言えども、

 親父様のご意見はどう安く見積もっても、

 五百両の値打ちはありますな。」

「兄貴、そんなら俺はそれに三百両たす。

 それぐらいの値打ち物だ。」

「えっ、弟よ。どういうこったい、三百両とは!」

「そんなの分からんのか!この親父でも分かるぞ、

 うそ八百両だろ。このヤロー!」

「親父様、上手い、パチパチ。」

「・・・あれれ???」





笑い話・小話・江戸の笑い・小咄195

jizousan at 11:21|PermalinkComments(20)TrackBack(0)
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