江戸のお笑い

2015年03月12日

江戸の小咄



傘張り浪人の所へ、つけを払ってもらいに行く。

「えー、米屋でございますが。」

「いま、主人は留守ですが?」

米屋は障子の穴から中をのぞく。

「全く、もう。そこに、いるじゃないですか。」

浪人、目をドングリ眼にして障子を睨みつけた。

そして、障子の穴をふさいだ。

「おーら、これでも見えるか、このーッ!」

「見えまへん。」

「じゃ、留守だ!」

「・・・?」


笑い話・小話・小咄・306

jizousan at 11:32|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

2013年07月08日

笑い話



長生きしたがる親爺、観音へ参り、熱心に祈る。

「どうぞ、どうぞ長生きをさせて下され。」

寺の小僧がいたずらに、百という字を書いて脇に置いた。

親爺これを見付け、喜び、踊りながら家へ帰る。

「これ見ろ!百までの寿命を授かった、ありがたや。」

長男それを聞いて、

「それは、そんなに喜ぶことでは、有りませぬ。」

「うーん?それは何故じゃ?」

「百という字を、分解すれば一日と読みます。」

弟が首を振りながら、しゃしゃり出て来て、

「そんな事を言うのは、兄貴だけじゃ。」

「さすが、弟は出来が違うな。ふむふむ。」

「百は駕籠かき語でころりじゃ。今すぐころりかも。」

「親不孝者!出てけっ!」






笑い話・小咄・小話・笑話・235
jizousan at 10:37|PermalinkComments(22)TrackBack(0)

2013年04月30日

笑い話



筑波山の大天狗が、はるばるお江戸見物。

浅草寺から、吉原へ高下駄をならし歩いて行く。

江戸町一丁目、二丁目、角町、揚屋町。

京町一丁目と方々の店をのぞき見ては、にたっ、にたっ。

そのうち、丁字屋の格子ををのぞき込むと、

遊女たちはビックリ。

「わぁ、何!この赤くて大きいの!」

ある遊女、すくっと立ち上がり天狗の方へ向かってくる。

「な、何するんでありんす?ここは、はばかりでは無いザンス!」

天狗、鼻を真っ赤にし、慌てて、風に乗っては落っこち。

風に乗っては落っこち、又風に乗る。

「もうすぐ、筑波山につくば!」

なんと慌てたあげく、白山に着いてしまった。

「俺は天狗あらため、白山大魔王だ、は、ハクション。」

「シェーッ!」






笑い話・小話・小咄・江戸の笑い・214

jizousan at 12:00|PermalinkComments(19)TrackBack(0)

2013年04月21日

笑い話



婿入りの山家の男、年寄りに式の段取りを聞く。

「向こう様は、海辺の家だからな、カニが出るぞな。」

「カニというたら、あの沢にいるこんまいのけ。」

「まぁ、似たようなもんだけど、大きいげな。」

「そんだら、どうする?」

「ええか。カニを食う時は、フンドシを外してから食うだ。」

「フンドシだな。わあった。」

式には、膳にたくさんのゆでがにが盛ってある。

さぁ、これだと思った山家の婿、

「さぁ、ご馳走のカニをいただくべ。」

と、まず箸を置き、立ち上がりフンドシをはずす。

そして、沢ガニを食べるかのように、バリバリ食い始めた。

みんな、固唾をのんで見ている。

固いのを我慢して、まだ食べている。

みんな、口をぽかーんと開け、見ている。

我慢出来なくなって、食べなくていいように、踊り出した。

みんな、婿をまねて、フンドシを外し、踊り出した。

「チンチン、どんどん!ふるチン、どん!」

「カニにチン○○、はさまれて♪」

「いてて、いてて、いてて♪」

「チンチンどんどん、ふるチンどんどん♪」

花嫁は、カニのように真っ赤っか。

「チンチンどんどん、ふるチン、チンどん♪」





笑い話・小話・小咄・江戸の笑い・211

jizousan at 11:00|PermalinkComments(14)TrackBack(0)

2013年04月17日

笑い話



或る男、ばくちに負け、丸裸になって帰る。

女房は着ていた袷をほどき、裏地を夫に渡す。

「もうばくちは、やめてんか!」

「うるせぇッ!俺の金だ!」

「この寒いのに、単衣物一つで、どうして暮らせるんや。」

「うるせぇッ!俺の勝手だ!」

「あんた、うちが死んだら、化けて出るで〜。」

「着る物も無くて、裸で出れるか?馬鹿だな、おめぇは。」

「ほどいたこの単衣で、出たるわ。」

「そんな貧乏な、おかしな幽霊があるもんけ。」

「出たるわ。サイは裏目し、裏(裏地)欲し〜ぃ・・・」

「ぶるぶる、おー寒くなって来やがった。」

「そんなにサイが好きならば、賽の河原へ、いっそ行け〜」

「うへ、寒い、寒い!やめろ、やめてくれ!」

「お前のサイはいつも裏目し、裏ほしい、ついでに恨めしぃ〜」

「うわー、おめぇ、コワ−!」





笑い話・小話・小咄・江戸の笑い・209

jizousan at 21:27|PermalinkComments(16)TrackBack(0)
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