江戸こばなし
2017年12月11日
江戸の小話
=江戸の小咄=
座頭同士が往来でぶつかった。
「この、大馬鹿者!てめえ、めくらか!」
「そ、その声は葛飾の寅市か!」
「いかにも。そのとらさんだが、おいちゃんは?」
「座頭七じゃ。」
「え、あの有名な座頭市、へぇ、命ばかりは・・・」
「しちじゃ、ななじゃ!」
「なんだ、はな垂れ七か?懐かしいな。」
「近頃はな、前を見ずに歩いてくる馬鹿が
非常に多いのでなあ!」。
「この杖を食らわしてやりたいぞ!」
「俺たちにとってはな・・」
「ぶつかんないとわかんねぇとわな、ワナワナ・・ 」
「まったくこの世は真っ暗だ!」
小咄6
jizousan at 17:24|Permalink│Comments(5)