お笑い
2018年01月01日
江戸の小話
=江戸の小咄=
見るからにしわい隠居、吉方初詣に行く。
「これ、三吉、よそ見するな、速く歩け!」
などと怒鳴りながら、歩いて行く。非常にうるさい。
富岡の八幡様へ着くと、一つ大きな深呼吸。
そして賽銭を取り出そうとすると、あいにく4文銭ばかり。
「あーあ、一文銭がない、ない。」
「・・・、・・・?。」
「おい三吉、一文落ちてないか?その辺りを探せ!」
「・・・、・・・??。」
「全く仕方が無い、三吉、こちらへ来い。」
「もういいので、ご隠居。」
「もう清水の舞台から飛び降るぞ、本当に・・・」
「えっ、ご隠居、気をしっかり?」
「4文銭を投げるからな、お前も一生懸命おがめ!」
「隠居だけに、さすがシワしわい。ブツブツ・・・」
新年おめでとう御座います。
本年も宜しくお願いします。
小咄8
jizousan at 18:29|Permalink│Comments(7)
2017年11月14日
江戸の笑い
=江戸の小咄=
隣の親父が大病であわやである。
隣には3人の子どもが有った。
「譲り金の事だがな、ハアハア・・・」
「おとっさん、気を強く持ちな。大丈夫だよ。」
「惣領の金兵衛にはな、金百両・・・ハアハア。」
「気にしないでよ、そんな事・・・」
「次男、三男に2百両・・・ハアハア。」
「なに、それ?」
「ハアハア・・・ひゃっきんじゃぁ。」
「百均?」
「バ、バーカ・・・ハアハア。借り金じゃ」
「さ、さよなら・・・」
「というのは、冗談じゃ・・・ワハアハア。」
「・・・???」
江戸小咄4
jizousan at 16:33|Permalink│Comments(5)