お笑い
2017年11月27日
江戸の小咄
=江戸の小咄=
盗人を捕らえ、死刑を執行しようとした。
「ま、ま、待ってくせぇ。」
「全く、何が、くさいと言うのだ!」
「お御足が・・違うつうの!」」
「一体、何が言いたいのだ。」
「えんまに会う前に、じ、辞世の歌をよみてぇんでさ。」
「お前などが、歌など詠めるのか?まあ良い、やれ!」
「へぇ、あんがと。どぶ川や〜」」
「何ッ、どぶ川?それが匂うのか!くさ〜ッ!」。
「き、岸の小石は尽きるとも 世に盗人の種は尽きまあじ!」
「はてな、どこかで聞いた歌だな?」
「無い頭を絞り、作りやした。」
「あーっ!五右衛門ではないか!ウソつきめ、死刑だ!」
「いて!これが、この。ぬ、盗み納めで、地獄行き。」
「う、巧い!死ぬ前に座布団やれ!」
江戸小咄5
jizousan at 15:36|Permalink│Comments(3)
2015年03月12日
江戸の小咄
傘張り浪人の所へ、つけを払ってもらいに行く。
「えー、米屋でございますが。」
「いま、主人は留守ですが?」
米屋は障子の穴から中をのぞく。
「全く、もう。そこに、いるじゃないですか。」
浪人、目をドングリ眼にして障子を睨みつけた。
そして、障子の穴をふさいだ。
「おーら、これでも見えるか、このーッ!」
「見えまへん。」
「じゃ、留守だ!」
「・・・?」
笑い話・小話・小咄・306
jizousan at 11:32|Permalink│Comments(10)