笑地蔵さんのブログ

2013年03月24日

笑い話



「あんたとこの猫が子を産んだと聞きやした。」

「早耳ですの。」

「うちの娘に、一匹下され。」

「そういう事なら、すぐ差し上げる。ちょっと待って下され。」

すぐに、慌てたように、子猫を懐に入れてきた。

「さぁ、上げましょう。」

と取り出せば、娘手に取り

「もうし、この猫はあまりにも汚い、どうか綺麗なのを下され。」

「折角、もってきたから、まぁ、それを飼いなされ。」

「うーん・・・」

「追っ付け、綺麗なよそゆき猫をあげるほどに。」

「そう?」

「そのニャンコは、ふだん猫にしなはれ。」

「フー、ニャン、ニャン!」

「・・・???」

「バリバリ。」

「ぎゃーあ、かんべん?」

「フー!ニャンニャン!」

「わあった、わあったというに!」

「では、ごきげんよう。」

「・・・???。」






笑い話・小話・江戸の笑い・小咄・199

jizousan at 11:00|PermalinkComments(16)TrackBack(0)笑い話 | お笑い

2013年03月14日

小咄



兄弟を呼び、親父が説教をする。

「兄はとかく人の着物、財布、キセル、何を見ても値踏みする。

 悪いクセじゃ。ハタで聞いていて、ハラハラする。」>

長男、頭を垂れ、おとなしく聞いている。

「弟はダジャレばかり言って、場を気にしない。

 えらい人の前でも、大事な商談の最中にもダジャレ。

 本当に悪いクセだ。二人とも、治せ、分かったか!」>

と意見すれば、兄は手をつき、

「有難い、ご教訓。たった今まで、ぼんくらで

 気づきませんでした。思召し、身にしみました。」

「そうか、そうか。」

「ことわざにも、ご意見五両、かんにん十両と言えども、

 親父様のご意見はどう安く見積もっても、

 五百両の値打ちはありますな。」

「兄貴、そんなら俺はそれに三百両たす。

 それぐらいの値打ち物だ。」

「えっ、弟よ。どういうこったい、三百両とは!」

「そんなの分からんのか!この親父でも分かるぞ、

 うそ八百両だろ。このヤロー!」

「親父様、上手い、パチパチ。」

「・・・あれれ???」





笑い話・小話・江戸の笑い・小咄195

jizousan at 11:21|PermalinkComments(20)TrackBack(0)江戸のお笑い | 笑い話

2013年03月10日

小咄



お金を借りに、方々の知り合いに人を使わすが、

うまくいかない。

「もう、まるでだめおにゃ。直談判するにゃ。」

ぶつぶつ言いながら、両国橋を渡っていく。

「ご主人の甚兵衛さん、いらっしゃるかにゃ。」

主人が腕組みして出て来た。

「甚兵衛は、留守です。」

「えっ、どうしたのかにゃ。」

「甚兵衛は、浅草でんな。」

「えっ、あんたは甚兵衛さんだにゃあ。」

「甚兵衛本人が出て来て、留守だと申しあげてま。

 なにか、お・う・た・が・い?」

「だはっ!」






笑い話・小話・小咄・江戸の笑い・193

jizousan at 12:27|PermalinkComments(12)TrackBack(0)江戸のお笑い | 笑い話
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